Matsutakuのブログ

スキューバダイビングインストラクターでサーフィンも大好き! 水中から水面までの海の世界を見て回る旅人! 海外滞在歴5年 オーストラリア、フィリピン、メキシコ。2019年12月2日から 青年海外協力隊でコスタリカ滞在! これまでの経験やこれからの現地情報など様々なジャンルのお役立ち情報を記事にさせて頂きます!

沖縄の旅で出会った虫屋さん

皆さん永らくブログの更新をしていなくて申し訳ありません。

この2〜3ヶ月間、京都、東京、沖縄、山口と転々としていました。

やっと落ち着いたのでまたブログを更新していきたいと思いますので、引き続きご購読して頂けると幸いです。

さて今回のテーマですが今回は意外にも人生初の沖縄の島で出会った虫屋さんの話について書かさせて頂きます。

沖縄には1ヶ月間滞在してスキューバダイビングにサーフィンをして来ましたが、今回はもっと違った視点からお話させて頂きます。

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沖縄の離島の民宿での出会い

僕はその離島にはサーフィンとスキューバダイビングを目的に行きました。出来るだけ安い宿に泊まる為、インターネットで毎日宿を探しました。中々宿が取れない中、やっと泊まれる宿を見つけそこを予約してその島に向かいました。

そこの宿はおじいさんが一人で営んでいる宿でクーラーは使えず、決して綺麗とは言えない宿でした。しかし大きな建屋の宿を身体を壊したおじいさん一人でやっていて、びっくりしました。年々観光客が来なくなっている事で生活もギリギリだとか。

おじいさんはその島の現状を嘆くように僕に語りかけてくれました。決してメディアやネットでは知ることのできない島の実態。僕とおじいさんの不思議な時間が流れていました。

そんなある日、その宿から歩いて行けるビーチでサーフィンができるので朝からサーフィンをしに行っていました。沖縄は珊瑚があるので満潮前後に入らないと危ないという特徴があります。なので一日1ラウンドできるか、ギリ2ラウンド。その日は朝の1ラウンドで帰りました。

帰ると沖縄の6月末の暑い時期に長袖、長ズボンのしっかり防護された服装の方が宿にいました。僕は不思議に思い『この暑い時に大変ですねぇ。今からなにされるんですか?』と思わず声をかけてしまいました。その方は『今から昆虫採取に行って来ます。』と言い、僕はさらにびっくりしました。さらに僕は『趣味でですか?』と聞きました。その人は『私は昆虫の研究をしています。』と答え原付で颯爽と走り出していきました。不思議な人をまた見つけてしまったっとすぐに感じました。笑

 

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生態系の危機。

その日僕は昼から島を散策しに原付で島中を走り周りました。自然豊かでとても良い天気に恵まれて最高の気分で宿に戻りました。宿に帰ると先ほど昆虫を取りに行っていた人がいました。僕は『昆虫取れました?』と聞くと『取れましたが、お目当てにはまだ会えてない』と答えました。色々話を聞いていくとその方は沖縄本島の大学で昆虫の研究をしていて、今回ある特定の虫の調査に来ているとの事で、ついでに友達の研究者に頼まれた虫も採取していると語っていました。そして昆虫好きの研究者の事をこの業界では虫屋さん』と呼んでいる事を教えてくれました。虫屋さんは一見、只々虫が好きなオタクのような扱いやイメージを持たれていますが、実はとても人間社会や地球環境にとって大事な役割を果たしているのです。

例えば国の事業で建設される施設の土地の生態系を調べ、そこに居る固有の虫やそこの環境を壊されるとそこ以外で生き残れない虫などが居るか調査します。

実際に国の依頼を受け調査し調査結果を毎回、国や企業に報告しているそうです。

しかしここ近年、沖縄全体で劇的な環境変化が起こっているのです。

虫屋さんの話ではここ近年リゾート開発が沖縄の離島で起こり、多くの資本家が沖縄の離島に投資しどんどん島の都市開発が進んできています。建物がどんどん建設される事とは裏腹にその土地にいた虫たちの住処は奪われ、死んでいきます。虫屋さんが調査する暇も無いくらい物凄いペースで島に建物が建ち並びます。『人間が住みやすい所は虫にとっては住みにくい所』とおっしゃっていました。実際にリゾート開発が進んだ島の生態系調査をした所、ほとんどの固有の虫は居なくなってしまっているそうです。このまま行けば沖縄全体の固有の生態系はあと10年保たないと・・・。

これは沖縄だけの問題でなく地球上で起きている問題なのです。例えば人間生活で欠かせない夜に点く街灯、ネオンライト。虫たちは光に集まって来ます。街灯が夜もずっと光っているので虫は夜も寝れずに街灯に飛びついて来ます。そこに車が来て轢かれて死んでしまったり、一日中寝れずに疲れ果てて死んでしまったりします。

夜の明かりは虫だけでなく街灯周りの植物にも影響があります。夜に暗闇で寝静まる植物も街灯の明かりで眠れず、本来の活力を失ってしまうのです。

虫屋さん達は虫を守る事で人間社会を守る事ができるとおっしゃっていました。 

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昆虫との共存、共生で見えてくる明るい未来!!

実際に昆虫の生態系を無視して人間主体の生活をこのまま行って行くとどうなるのでしょうか?今、日本にある昔から脈々と受け継がれてきた虫の生態系は私達のご先祖様達が日本の大地で自然と共存し生活してきたお陰で今尚、日本の固有の昆虫の生態系が残っています。しかしこの何千年もの共存して残してきた生態系は今現在、物凄い勢いで失われているのです。

日本固有の昆虫の生態系が失われると今まで日本に居なかったような海外からの害虫が侵入してきた時に天敵となる日本の固有の昆虫が居なければ、その害虫は無敵です。物凄い勢いで繁殖していき、人間社会にも影響が出ます。その害虫を駆除するのに国家予算を何十億円と使い駆除しなくてはなりません。

さらに人間生活に適して生きれるような虫は人間にとって害である事が殆どです。

特に分かりやすい例がヒアリです。

 

matome.naver.jp

この通り日本にも危機は迫って来ているのです。

都市伝説やおとぎ話では無く、本当に人類が近い未來直面する大きな問題なのです。

自然環境と向き合い、虫や動物との共生によって生きて行くのか、人間主体の今の経済システムの中、資本主義で突っ走って行くのか。

どんな未来を皆さんは迎えたいですか?

虫屋さんからのメッセージでした。